相続の手続き

死亡届と火葬許可|亡くなった直後の手続きを時系列で

身内が亡くなった直後にやることを時系列でまとめました。死亡診断書の受け取り、死亡届(7日以内)、火葬許可申請、葬儀社の手配、そして「死亡診断書のコピーを多めに取る」など後で効く実務のコツまで解説します。

約5分で読めます・2026-09-06 公開

この記事の要点

  • 死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内に提出します(国外で亡くなった場合は3か月以内)。
  • 死亡届が受理されると火葬許可証が交付されます。届出は葬儀社が代行してくれることが多いです。
  • 死亡診断書はコピーを多めに取っておきます。その後の手続きで何度も必要になります。
  • 葬儀のあとは、戸籍の取り寄せを早めに始めます。相続手続きのほぼすべてで必要になります。
  • 通帳・保険証券・権利証を1か所に集めておくと、その後の手続きが楽になります。

身内が亡くなった直後は、悲しむ間もなく手続きが続きます。しかも最初の数日は、判断すべきことと期限が集中します。

この記事では、亡くなってから葬儀を終えるまでにやることを時系列で整理します。多くは葬儀社が手伝ってくれますが、何が行われているかを知っておくと落ち着いて進められます。

当日|まずやること#

① 死亡診断書(死体検案書)を受け取る

すべての手続きの起点になる書類です。病院で亡くなった場合は医師が発行します。

  • 自宅で亡くなった場合 — かかりつけ医に連絡します。診療を受けていた病気で亡くなったと判断されれば死亡診断書が発行されます
  • 突然死や事故の場合 — 警察に連絡します。検視を経て死体検案書が発行されます。この場合、費用がかかることがあります

なお、提出後に必要になった場合は、市区町村や法務局で「死亡届の記載事項証明書」を請求できることがありますが、請求できる人と用途が限られます。先にコピーを取るのが確実です。

② 葬儀社を決める

病院で亡くなると、比較的短時間で遺体を移動する必要があり、その場で紹介された葬儀社にそのまま依頼する流れになりがちです。

慌てないために、次のことだけ思い出してください。

  • 紹介された業者に決める義務はありません。搬送だけ依頼して、葬儀は別の会社にすることもできます
  • 互助会や生前契約に入っていないかを確認してください。加入していれば、そこに連絡します
  • 故人の希望が書き残されていないかを確認してください(葬儀・お墓の希望)
  • 見積りは書面でもらう。追加費用の条件も確認します

③ 親族・関係先に連絡する

誰に知らせるかは、後から「なぜ知らせてくれなかった」と言われやすい部分です。エンディングノートに連絡先リストがあれば、それに従います。

ない場合は、年賀状の住所録、スマホの連絡先、手帳が手がかりになります。葬儀に来てほしい人と後日知らせればよい人を分けると、判断しやすくなります。

7日以内|死亡届と火葬許可#

項目内容
期限死亡の事実を知った日から7日以内(国外で亡くなった場合は3か月以内)
提出先死亡地・本籍地・届出人の所在地のいずれかの市区町村
届出人同居の親族、その他の同居者、家主・地主・家屋管理人など
必要なもの死亡届(死亡診断書と一体の用紙)、届出人の印鑑
費用無料

実務上は、葬儀社が代行してくれることがほとんどです。届出人の欄に署名すれば、提出は任せられます。

火葬許可申請を同時に行う

死亡届を出すときに、火葬許可申請書もあわせて提出します。受理されると火葬許可証が交付され、これがないと火葬できません。

火葬後、火葬場で日時などが記入された許可証が返却されます。これが埋葬許可証として、納骨のときに必要になります。

年末年始や連休のとき

死亡届は24時間365日、いつでも受け付けています(宿直窓口)。ただし、火葬場が休みの場合があり、日程が後ろにずれることがあります。

通夜・葬儀#

一般に、亡くなった翌日に通夜、その翌日に葬儀・告別式と火葬という流れです。ただし火葬場の空き状況によっては数日待つこともあります。

決めることリスト

  • 形式 — 一般葬、家族葬、一日葬、直葬
  • 規模 — 参列者のおよその人数
  • 宗派と菩提寺 — これが最重要。菩提寺に相談せずに進めると、納骨を断られることがあります
  • 戒名 — 希望の有無
  • 遺影 — 写真を選ぶ
  • 喪主 — 誰が務めるか
  • 返礼品・料理

費用の支払い

故人の口座は、金融機関が死亡を把握すると凍結されます。葬儀費用は、いったん喪主が立て替えるのが一般的です。

資金が足りない場合、預貯金の仮払い制度で遺産分割前でも一定額まで払い戻せます(銀行口座の凍結と解約)。

なお、葬式費用は相続税の計算上、原則として財産から差し引けます。領収書は必ず保管してください。お布施のように領収書が出ないものも、支払先と金額をメモしておけば認められます。

葬儀の後、すぐに動くもの#

落ち着く間もありませんが、期限の短いものが続きます。

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この時期にやっておくと後で楽になること#

  1. 死亡診断書のコピーを5枚以上取る
  2. 戸籍の取り寄せを始める — 相続手続きのほぼすべてで必要になります(戸籍の集め方)
  3. 通帳・保険証券・権利証を1か所に集める
  4. 郵便物を保管する — 契約の存在を知る手がかりになります
  5. 支払った費用の領収書をまとめる — 葬式費用は相続税で控除できます

とくに2番目の戸籍集めは、早く始めるほど後の手続きが楽になります。1〜2か月かかることもあるためです。

ご自身のときに家族が困らないよう、連絡先や希望を書き残しておけます。無料・登録不要、入力内容は端末内にのみ保存されます。

希望と連絡先を書き残す

まとめ#

  • 死亡診断書のコピーを5枚以上取ってから提出する
  • 死亡届は7日以内。葬儀社が代行してくれることが多い
  • 火葬許可証は、火葬後に埋葬許可証になる。納骨まで保管
  • 菩提寺への連絡を最優先にする
  • 葬式費用の領収書は保管。相続税で控除できます
  • 落ち着いたら、まず戸籍の取り寄せから

よくある質問

Q. 死亡届を出さないとどうなりますか?
正当な理由なく期限内に届け出ないと、過料の対象になります。また、火葬許可が下りないため火葬もできません。実務上は葬儀の日程に間に合わせる必要があるので、放置されることはまずありません。
Q. 喪主は誰がやるべきですか?
法律上の決まりはありません。一般的には配偶者、いなければ長男や同居していた子が務めます。故人が指定していればそれに従うのが自然です。喪主は葬儀費用の負担者になることが多いため、後で精算する場合は領収書を残しておいてください。
Q. 故人が生前に葬儀社と契約していたか分かりません。
通帳の引き落とし履歴(互助会の月掛金)、郵便物、財布の中の会員証を確認してください。互助会に加入していたのに知らずに別の葬儀社で手配し、積み立てが使えなかった、というのはよくある損失です。
Q. 遠方で亡くなった場合、どこに死亡届を出せばいいですか?
死亡地・本籍地・届出人の所在地のいずれかの市区町村に提出できます。遠方の病院で亡くなった場合、その地の市区町村に出して火葬許可を受け、遺体を搬送するのが一般的です。搬送費用は距離に応じてかかります。

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