# 遺言書が必要な人チェックリスト｜書かないとどうなるかを場面別に解説

> 遺言書は全員に必要なものではありません。子がいない夫婦、相続人以外に渡したい、自宅が財産の大半、疎遠な相続人がいるなど、書かないと困る12のケースをチェックリストで確認し、書かなかった場合に何が起きるかを解説します。

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- カテゴリ: 遺言書の書き方
- 公開: 2026-09-05
- 最終更新: 2026-09-05

## この記事の要点

- 遺言書は全員に必要なものではありません。書かないと困る典型は、子がいない夫婦、相続人以外に渡したい、自宅が財産の大半、疎遠な相続人がいる、といったケースです。
- 子がいない夫婦では、遺言がないと配偶者は亡くなった人の親や兄弟姉妹と遺産分割をすることになります。
- 遺言は15歳以上であれば単独でできます。未成年でも親の同意は不要です。
- 認知症の診断があるだけで一律に無効になるわけではありませんが、遺言能力が争われやすくなります。元気なうちの作成が確実です。
- 2人以上が同じ1通の証書で遺言をすることは法律で禁止されています。夫婦であっても、それぞれ別々に作成します。

遺言書は、すべての人に必要なものではありません。相続人が1人だけ、財産が預金だけ、家族仲も良好。そういうご家庭なら、なくても大きな問題は起きにくいのが実情です。

一方で、**書かないと希望がまず実現しない**ケースがはっきり存在します。この記事では、そのケースをチェックリストにまとめ、書かなかったときに実際に何が起きるかまで見ていきます。

## まずチェックリスト

ひとつでも当てはまるなら、遺言書を検討する価値があります。

- **子がいない**（配偶者と、自分の親または兄弟姉妹が相続人になる）
- **相続人以外に財産を渡したい**（内縁のパートナー、孫、子の配偶者、お世話になった人、団体への寄付）
- **法定相続分と違う分け方をしたい**（同居している子に自宅を、など）
- **財産の大半が自宅や事業用の不動産**で、分けにくい
- **相続人どうしが疎遠、または関係が良くない**
- **行方が分からない相続人がいる**
- **前の配偶者との間に子がいる**
- **認知した子がいる、または婚外子がいる**
- **再婚していて、連れ子に財産を渡したい**（養子縁組をしていない場合）
- **事業や農地を特定の人に承継させたい**
- **障害のある子がいて、その子の生活を守りたい**
- **相続人が誰もいない**

## ケース別｜書かないとどうなるか

### ① 子がいないご夫婦

最も相談が多く、そして最も誤解が多いケースです。「子がいないのだから、全部が配偶者のもの」と思われがちですが、そうはなりません。

| 状況 | 相続人 | 配偶者の法定相続分 |
| --- | --- | --- |
| 亡くなった方の親が健在 | 配偶者と親 | 2/3 |
| 親は他界し、兄弟姉妹がいる | 配偶者と兄弟姉妹 | 3/4 |
| 兄弟姉妹も他界、甥・姪がいる | 配偶者と甥・姪 | 3/4 |

自宅しか財産がない場合、配偶者は義理の兄弟姉妹に代償金を払うか、自宅を売るかの選択を迫られることになります。長年連れ添った配偶者が、住まいを失いかねません。

> **このケースは遺言書の効果が最も大きい**
>
> **兄弟姉妹には遺留分がありません。** そのため「全財産を妻に相続させる」という遺言を残せば、兄弟姉妹から請求されることなく、確実に配偶者へ全額を残せます。書くか書かないかで、結果がここまで変わるケースは他にありません。

### ② 内縁のパートナーがいる

婚姻届を出していなければ、どれだけ長く一緒に暮らしていても相続人にはなりません。何十年連れ添っていても、相続分はゼロです。

同居していた住まいが相手の名義だった場合、相続人から明け渡しを求められる可能性すらあります。財産を渡したいなら、遺言書による遺贈が現実的な選択肢になります。

### ③ 前の配偶者との間に子がいる

離婚しても親子関係は続きます。前の配偶者との子は、**現在の家族の子とまったく同じ第1順位の相続人**です。

遺産分割協議には、その子の参加と実印が必要になります。連絡先が分からない、会ったこともない、という状況で協議を成立させるのは、現実にはとても難しい作業です。遺言書があれば、協議そのものが不要になります。

### ④ 財産の大半が自宅

相続で揉めるのは、財産が多いご家庭ではありません。**分けにくいご家庭**です。家庭裁判所に持ち込まれる遺産分割事件も、その多くが遺産5,000万円以下のケースだとされています。

自宅3,000万円と預金500万円、子が2人。この配分をどう分けるか。同居していた子が自宅を継ぐなら、もう1人にいくら払うのか。答えを本人が示さないと、当事者だけで決めるのは酷な話です。

### ⑤ 相続人が疎遠、または関係が良くない

遺産分割協議は、**相続人全員の合意**が必要です。多数決では決められません。1人が反対すれば、預金の解約も不動産の名義変更も止まります。

まとまらなければ家庭裁判所の調停へ。数か月から年単位の時間がかかります。その間、相続税の申告期限（10か月）は待ってくれません。

### ⑥ 障害のある子がいる

その子の生活を、自分の死後どう支えるか。遺言書で財産を多く残す方法のほか、[家族信託](https://endingnote.nanae.me/guides/kazoku-shintaku)で管理を託す方法、負担付遺贈で「面倒を見ることを条件に財産を渡す」方法などがあります。

いずれも設計に専門家の関与が必要ですが、**何もしないという選択肢だけはない**と考えたほうがよい場面です。

### ⑦ 相続人が誰もいない

相続財産清算人が選任され、債務の清算や特別縁故者への分与を経て、残った財産は国庫に帰属します。

渡したい相手や寄付したい団体があるなら、遺言書がなければその希望は実現しません。おひとりさまにとって、遺言書は必須に近い準備です。

## 逆に、なくても困りにくいケース

- 相続人が1人しかいない（協議の相手がいないため、そもそも揉めようがない）
- 財産がほぼ現預金で、法定相続分どおりに分けることに全員が納得している
- 相続人どうしの関係が良好で、日ごろから話ができている

ただし、この場合でも[エンディングノート](https://endingnote.nanae.me/note)で財産のありかを残しておく価値は変わりません。分け方は揉めなくても、「どこに何があるか分からない」問題は別に起きるからです。

## 書くと決めたら｜次に選ぶこと

遺言書の方式は、実務上ほぼ2択です。

|  | 自筆証書遺言 | 公正証書遺言 |
| --- | --- | --- |
| 費用 | 低い | 財産額に応じた手数料 |
| 手間 | 自分で書ける | 公証人との打ち合わせと証人2人が必要 |
| 無効になるリスク | ある（方式が厳格） | ほぼない |
| 紛失・改ざん | 自宅保管ならリスクあり | 原本を公証役場が保管 |
| 検認 | 必要（法務局の保管制度を使えば不要） | 不要 |

それぞれの詳しい手順は、[自筆証書遺言の書き方](https://endingnote.nanae.me/guides/jihitsu-shousho-yuigon)と[公正証書遺言の作り方](https://endingnote.nanae.me/guides/kousei-shousho-yuigon)で解説しています。

迷ったときの目安は、**財産が多い・不動産がある・揉める可能性がある**なら公正証書、**まず一度書いてみたい**なら自筆証書＋法務局の保管制度です。自筆証書はいつでも書き直せるので、公正証書を作るまでの「つなぎ」としても機能します。

[財産を書き出してみる](https://endingnote.nanae.me/note)

## 遺言書を書く前に確認しておきたい3つ

1. **相続人が誰になるか**を確定させる（[相続人の範囲と法定相続分](https://endingnote.nanae.me/guides/souzokunin-hanni)）
2. **財産の全体像**を把握する（不動産の評価額、預金、保険、負債）
3. **遺留分**を計算しておく（[遺留分の計算と対策](https://endingnote.nanae.me/guides/iryuubun)）

この3つが分からないまま書くと、後から「遺留分を大きく侵害していた」「知らない相続人がいた」と判明し、結局は争いになります。順番を守ることが、いちばんの近道です。

## よくある質問

### 遺言書は何歳から書けますか？

15歳以上であれば、単独で有効な遺言をすることができます。未成年でも親の同意は不要です。ただし、遺言の内容を理解し判断できる能力（遺言能力）が必要で、これを欠く状態で作成された遺言は無効になります。

### 認知症になってからでも遺言書を書けますか？

認知症という診断があるだけで一律に無効になるわけではありませんが、遺言能力が争われやすくなります。程度によっては公証人が作成に応じないこともあります。医師の診断書を添えるなどの対応をとることもありますが、いずれにせよ元気なうちに作成しておくのが確実です。

### 夫婦で1通の遺言書を書いてもいいですか？

できません。2人以上の者が同一の証書で遺言をすることは、法律で禁止されています。夫婦であっても、それぞれ別々に作成してください。

### 遺言書を書いたら、財産を自由に使えなくなりますか？

いいえ。遺言書は亡くなったときに効力を生じるものなので、生前は今までどおり自由に財産を使えます。売却しても構いません。ただし、遺言に書いた財産を処分すると、その部分の遺言は撤回したものとして扱われます。

## 一次情報の確認先

- [法務局](https://houmukyoku.moj.go.jp/)：相続登記・自筆証書遺言書保管制度
- [法務省](https://www.moj.go.jp/)：相続・遺言・登記の制度
- [e-Gov 法令検索](https://laws.e-gov.go.jp/)：民法・相続税法などの条文

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本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務・法務に関する助言ではありません。
制度は改正されることがあります。実際のご判断にあたっては、国税庁・法務局などの最新情報をご確認いただくか、税理士等の専門家にご相談ください。

出典：ななえの手帖（https://endingnote.nanae.me/）
