# 相続放棄の手続き｜3か月の期限・必要書類・やってはいけないこと

> 相続放棄は家庭裁判所への申述が必要で、期限は原則3か月です。手続きの流れ、必要書類と費用、期限に間に合わないときの伸長申立て、放棄が認められなくなる「法定単純承認」に当たる行為、放棄後も残る管理義務まで解説します。

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- カテゴリ: 相続の手続き
- 公開: 2026-09-06
- 最終更新: 2026-09-06

## この記事の要点

- 相続放棄は家庭裁判所への申述が必要で、期限は相続があったことを知った時から3か月です。
- 遺産を使う、預金を解約する、不動産の名義を変えるといった行為をすると法定単純承認とみなされ、放棄できなくなります。
- 3か月に間に合わないときは、期間内に家庭裁判所へ期間の伸長を申し立てます。
- 費用は申述人1人につき収入印紙800円と郵便切手代などで、自分で行えば合計3,000円程度からです。
- 受理された後は原則として撤回できません。また、放棄したときにその不動産を現に占有していた場合は、相続財産清算人に引き渡すまで保存義務が残ります。

借金のほうが多い、疎遠で関わりたくない、負動産だけを引き継ぎたくない。こうした場合の選択肢が**相続放棄**です。

ただし期限が短く、しかも**うっかりした行動で放棄できなくなる**という難しさがあります。この記事では、手続きと落とし穴を整理します。

## 3つの選択肢

| 選択肢 | 内容 | 手続き |
| --- | --- | --- |
| 単純承認 | プラスもマイナスもすべて引き継ぐ | **何もしなければ自動的にこれ** |
| 相続放棄 | 最初から相続人でなかったことになる | 家庭裁判所へ申述 |
| 限定承認 | プラスの財産の範囲でのみ債務を引き継ぐ | 家庭裁判所へ申述（**相続人全員で**） |

> **何もしないことが「選択」になります**
>
> 3か月経過すると、自動的に単純承認したものとみなされます。**気づかないうちに借金を引き継いでいた**という事態は、これで起こります。

## 期限は「知った時から3か月」

起算点は死亡日ではありません。**自己のために相続の開始があったことを知った時**です。

- 通常は、亡くなったことを知った日
- 先順位の相続人が放棄したことで自分が相続人になった場合は、**それを知った日**
- 疎遠で死亡を後から知った場合は、**知った日**

つまり、子が全員放棄したことで相続人になった兄弟姉妹は、その通知を受けた日から3か月です。

### 間に合わないときは、期間を延ばせます

財産や債務の調査が終わらない場合、家庭裁判所に**相続の承認又は放棄の期間の伸長**を申し立てられます。

**必ず3か月以内に申し立ててください。** 過ぎてからでは原則として認められません。「間に合わないかもしれない」と思った時点で動くのが鉄則です。

### 3か月を過ぎてしまった場合

原則として放棄はできませんが、例外があります。

**相続財産がまったくないと信じ、そう信じたことに相当な理由がある**場合には、債務の存在を知った時から3か月とする裁判例があります。「まったく交流がなく、財産も借金もないと思っていたら、数年後に督促状が届いた」といったケースです。

ただし認められるかは個別の事情によります。督促状が届いたら、**すぐに弁護士か司法書士へ**。放置している間に期限が過ぎます。

## 手続きの流れ

1. **財産と債務を調査する** — 通帳、郵便物、契約書、信用情報機関への照会
2. **申述書を作成する** — 家庭裁判所のサイトに様式があります
3. **必要書類を集める**
4. **被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に提出する**（郵送可）
5. **照会書が届いたら回答して返送する** — 本人の意思確認のためのもの
6. **相続放棄申述受理通知書が届く** — 通常、申述から2週間〜1か月程度

### 必要書類と費用

| 項目 | 内容 |
| --- | --- |
| 相続放棄申述書 | 家庭裁判所の様式 |
| 被相続人の住民票除票または戸籍附票 | 最後の住所を示すもの |
| 被相続人の死亡の記載がある戸籍謄本 |  |
| 申述人の戸籍謄本 |  |
| 収入印紙 | 申述人1人につき800円 |
| 郵便切手 | 数百円分（裁判所により異なります） |

子以外が申述する場合（親や兄弟姉妹）は、先順位の相続人がいないことを示す戸籍が追加で必要になります。

> **受理通知書は大切に保管してください**
>
> 債権者から請求が来たときに、これを示せば対応できます。債権者に提出を求められる場合は、別途「相続放棄申述受理証明書」を家庭裁判所に請求できます（1通150円程度）。

## やってはいけないこと｜法定単純承認

次の行為をすると、**単純承認したものとみなされ、放棄できなくなります**。

- **相続財産の全部または一部を処分した** — 預金を引き出して使う、不動産を売る、車を売却する、価値のある遺品を形見分けする
- **3か月の期間が経過した**
- **財産を隠したり、私的に消費したり、財産目録に故意に記載しなかった**（放棄後でも該当します）

### 判断に迷う行為

| 行為 | 一般的な扱い |
| --- | --- |
| **故人の預金で葬儀費用を払う** | 社会通念上相当な範囲であれば単純承認にあたらないとされた裁判例がありますが、**リスクがあります** |
| **形見分け** | 経済的価値のないものなら問題ないとされますが、価値があるものは処分にあたり得ます |
| **故人の借金を自分のお金で返す** | 自分の財産からなら処分にあたりませんが、誤解を招くので避けるべきです |
| **賃貸物件の解約・遺品の撤去** | 状況によっては処分と評価されるおそれがあります |
| **保存行為（家の応急修理など）** | 財産を維持する行為なので、単純承認にはあたりません |

> **迷ったら、何もしないでください**
>
> 相続放棄を検討している間は、**故人の財産にいっさい手をつけない**のが最も安全です。葬儀費用が必要なら、[預貯金の仮払い制度](https://endingnote.nanae.me/guides/yokin-kaiyaku)ではなく、自分のお金で立て替えておくほうがリスクがありません。

## 放棄すると何が起きるか

### ① 相続権が次の順位に移ります

放棄は代襲相続を起こしません。子が放棄しても孫が相続するわけではなく、**次の順位（直系尊属 → 兄弟姉妹）に移ります**。

借金があるために子全員が放棄したところ、**故人の兄弟姉妹に請求が回った**。これは実際によくある展開です。放棄するなら、**次に相続人になる方に必ず伝えてください**。

### ② 生命保険金は受け取れます

受取人が指定された生命保険金は**受取人固有の財産**なので、相続放棄をしても受け取れます。

ただし、**相続税の非課税枠（500万円×法定相続人の数）は使えません**。放棄した人は「相続人」ではなくなるためです（基礎控除の人数にはカウントされます）。

### ③ 祭祀財産は引き継げます

お墓・仏壇・位牌は相続財産ではないため、放棄しても承継できます。

### ④ 管理義務が残ることがあります

> **「放棄すればすべて終わり」ではありません**
>
> **放棄の時に相続財産を現に占有していた場合**は、相続財産清算人などに引き渡すまで、自己の財産と同一の注意をもって保存する義務を負います。空き家に住んでいた、実家を管理していた、といった場合が該当し得ます。

誰も相続人がいなくなった場合、利害関係人や検察官の請求により**相続財産清算人**が選任されます。申立てには予納金（数十万円〜）が必要になることがあります。

## 限定承認という選択肢

債務の全体像が分からない場合、プラスの財産の範囲でのみ債務を引き継ぐ**限定承認**があります。

- **相続人全員で申述**する必要があります（1人でも反対すればできません）
- 手続きが複雑で、官報公告や清算手続きが必要
- **譲渡所得税が課される**ことがあります（被相続人が時価で譲渡したものとみなされます）
- 実際の利用件数は非常に少ないのが実情です

「自宅だけは残したいが、借金の額が分からない」といった場面で検討されますが、専門家の関与がほぼ必須です。

[負債と契約を書き残す](https://endingnote.nanae.me/note)

## まとめ

- 期限は**知った時から3か月**。何もしなければ単純承認
- 間に合わないなら、**3か月以内に伸長を申し立てる**
- **財産に手をつけると放棄できなくなる**。迷ったら何もしない
- 放棄は**次の順位に相続権を移す**。次の相続人に必ず伝える
- **生命保険金は受け取れる**が、非課税枠は使えない
- **占有していた財産の管理義務**が残ることがある

## よくある質問

### 相続放棄は撤回できますか？

家庭裁判所に受理された後は、原則として撤回できません。詐欺や強迫があった場合など、限られた事由がある場合に取消しを申し立てられるだけです。慎重に判断してください。

### 借金があるかどうか分かりません。

信用情報機関（CIC、JICC、全国銀行個人信用情報センター）に開示請求すると、金融機関からの借入状況が分かります。ただし個人間の借金や連帯保証は載りません。郵便物、通帳の引き落とし、契約書の有無も確認してください。調査が終わらない場合は期間の伸長を申し立ててください。

### 相続放棄をすれば、実家の管理からも解放されますか？

必ずしもそうではありません。放棄の時にその不動産を現に占有していた場合、相続財産清算人に引き渡すまで保存義務を負います。清算人の選任には申立てと予納金が必要です。「放棄すれば何もしなくてよい」と考えていると、想定外の負担が生じることがあります。

### 費用はどのくらいかかりますか？

自分で行う場合、収入印紙800円と郵便切手数百円、戸籍等の取得費で、合計3,000円程度から可能です。弁護士や司法書士に依頼する場合は、これに報酬（数万円程度）が加わります。相続人が多い、期限が迫っている、3か月を過ぎているといった場合は、専門家に頼むほうが確実です。

## 一次情報の確認先

- [法務省](https://www.moj.go.jp/)：相続・遺言・登記の制度
- [裁判所](https://www.courts.go.jp/)：相続放棄・遺産分割調停の申立て
- [日本年金機構](https://www.nenkin.go.jp/)：年金の受給停止・未支給年金・遺族年金

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本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務・法務に関する助言ではありません。
制度は改正されることがあります。実際のご判断にあたっては、国税庁・法務局などの最新情報をご確認いただくか、税理士等の専門家にご相談ください。

出典：ななえの手帖（https://endingnote.nanae.me/）
