# 共有名義の不動産｜困る理由と、解消する5つの方法

> 相続で不動産を共有にすると、売却も賃貸も大規模修繕も単独ではできなくなります。何に全員の同意が必要かを整理し、共有物分割請求・持分の売却・所在等不明共有者の持分取得など、共有を解消する5つの方法を解説します。

- URL: https://endingnote.nanae.me/guides/kyouyuu-fudousan
- カテゴリ: 相続した不動産の扱い
- 公開: 2026-09-06
- 最終更新: 2026-09-06

## この記事の要点

- 共有名義の不動産は、売却も長期の賃貸も大規模修繕も、共有者全員または持分の過半数の同意がないとできません。
- 2023年施行の改正民法で、形状または効用の著しい変更を伴わない軽微な変更は、持分の過半数で決められることが明確になりました。
- 共有のまま次の相続が起きると共有者が増え、話がまとまらなくなります。関係者が少ないうちが解消の最後の機会です。
- 解消する方法は、話し合いによる分割、全員で売却して現金を分ける、持分だけを売る、共有物分割請求、所在等不明共有者の持分取得の5つです。
- 共有者の1人と連絡が取れない場合、相続による共有では相続開始から10年を経過していれば、所在等不明共有者の持分取得の制度が使える可能性があります。

遺産分割で結論が出ないとき、**とりあえず共有**にする。実務でよく見かける選択ですが、これは**問題の先送り**です。

この記事では、共有だと何ができなくなるのか、そして解消するにはどうすればよいかを整理します。

## 共有だと何ができないのか

行為の種類によって、必要な同意が変わります。

| 行為 | 必要な同意 | 具体例 |
| --- | --- | --- |
| **保存行為** | **単独でできる** | 修繕、不法占有者への明渡し請求、相続登記 |
| **管理行為** | **持分の価格の過半数** | 短期の賃貸借、リフォーム、賃料の減額 |
| **変更（処分）行為** | **全員の同意** | **売却**、建替え、取壊し、抵当権の設定、長期の賃貸借 |

2023年施行の改正民法で、形状または効用の著しい変更を伴わない変更（軽微変更）は、持分の過半数で決められることが明確になりました。

> **売却には全員の同意が必要です**
>
> 共有者が5人いて4人が売りたくても、1人が反対すれば売れません。連絡が取れないだけでも同じです。**空き家のまま固定資産税を払い続ける**という状態は、こうして生まれます。

## 共有が「時限爆弾」と呼ばれる理由

![共有者が世代を追って倍に増えていく様子。2人が4人、4人が8人になる。](https://endingnote.nanae.me/img/guides/kyouyuu-zoka.svg)

*売却・建替え・取壊しには、共有者全員の同意が必要です。*

### ① 次の代で共有者が増える

兄弟2人の共有。それぞれに子が2人いれば、次の代では**4人**。その次は**8人**。

会ったこともない親戚全員から実印と印鑑証明書をもらう必要が生じます。1人でも所在不明なら、そこで止まります。

### ② 持分だけを売られることがある

**自分の持分だけなら、他の共有者の同意なく売れます**。

つまり、共有者の1人が持分を第三者（買取業者など）に売却する可能性があります。そうなると、見知らぬ相手と共有関係になり、共有物分割を求められたり、持分の買取りを持ちかけられたりします。

### ③ 費用負担で揉める

固定資産税、火災保険、修繕費、草刈り。誰かが立て替えることになりますが、**使っていない共有者は払いたがりません**。

共有者は持分に応じて管理費用を負担する義務がありますが、実際に回収するのは簡単ではありません。

### ④ 1人だけが住んでいる場合

共有者の1人が単独で使用している場合、他の共有者は持分に応じた使用料相当額を請求できる余地があります。

ただし、**当然に明け渡しを求められるわけではありません**。共有者にはその不動産を使用する権利があるためです。ここが感情的にこじれやすい部分です。

## 解消する5つの方法

### ① 話し合いで持分を集約する

最も穏当な方法です。1人が他の共有者の持分を買い取り、単独所有にします。

- **適正な価格で買う** — 安すぎると、差額が贈与とみなされるおそれがあります
- **不動産鑑定や複数社の査定**で価格の根拠を作っておく
- 持分の移転登記が必要です

### ② 全員で売却して現金を分ける（換価分割）

合意ができるなら、これが最も公平です。売却代金から諸費用を引いた残額を、持分に応じて分けます。

譲渡所得税は**各共有者がそれぞれ申告**します。売却の手順は[実家の売却の流れ](https://endingnote.nanae.me/guides/jikka-baikyaku)をご覧ください。

### ③ 自分の持分だけを売る

他の共有者の同意なくできます。ただし、

- **共有持分は市場価値が大きく下がります**。単独所有の価格に持分割合を掛けた額より、かなり安くなるのが通常です
- 共有持分の買取業者に売ると、**残った共有者が業者と対峙する**ことになります
- 関係が決定的に悪化する可能性があります

最終手段として知っておく、という位置づけが妥当です。

### ④ 共有物分割請求

話し合いがまとまらないとき、**共有者はいつでも分割を請求できます**。

1. **協議** — まず当事者間で話し合う
2. **共有物分割訴訟** — まとまらなければ裁判所へ

| 裁判所が命じる分割方法 | 内容 |
| --- | --- |
| **現物分割** | 土地を分筆して物理的に分ける |
| **賠償分割（価格賠償）** | 1人が取得し、他に金銭を支払う |
| **換価分割（競売）** | 競売にかけて代金を分ける |

2023年施行の改正で、賠償分割が条文上明確になりました。ただし競売になると市場価格より安くなることが多く、誰も得をしない結果になりがちです。

> **不分割特約は5年まで**
>
> 「5年間は分割しない」という合意は有効ですが、それを超える期間は認められません（更新は可能）。つまり、**共有を永久に固定することはできません**。

### ⑤ 所在等不明共有者の持分を取得する

2023年施行の改正民法で新設された仕組みです。**共有者の一部が誰か分からない、または所在が分からない場合**に使えます。

- 裁判所の決定により、**その持分を他の共有者が取得**できます
- **その持分を含めて第三者に譲渡**することもできます
- いずれも、時価相当額の**供託**が必要です
- 相続で共有になった場合は、**相続開始から10年を経過**していることが要件です

また、**賛否を明らかにしない共有者がいる場合**に、その者を除いて管理行為を決定できる仕組みも設けられました。長年放置されてきた共有不動産に、動かす手段ができたことになります。

## そもそも共有にしないために

解消には手間も費用もかかります。**入口で共有を避ける**のが最善です。

1. **遺言書で取得者を決めておく** — 本人が決めれば争いになりません（[遺言書が必要な人](https://endingnote.nanae.me/guides/yuigon-hitsuyou)）
2. **代償金の原資を用意する** — 生命保険が有効です（[生命保険と相続税](https://endingnote.nanae.me/guides/seimei-hoken-souzokuzei)）
3. **換価分割を前提に設計する** — 誰も住まないなら、売って分けると決めておく
4. **家族信託を使う** — 受託者が単独で管理・処分できます（[家族信託とは](https://endingnote.nanae.me/guides/kazoku-shintaku)）

> **換価分割のために一時的に単独名義にする場合**
>
> 売却手続きのために代表者1人の名義にすることがあります。この場合、遺産分割協議書に**「換価のために便宜上取得する」旨を明記**してください。書いておかないと、その人が単独取得したとみなされ、他の相続人への分配が贈与と扱われるおそれがあります。

## 共有のまま相続が起きたら

すでに共有になっている不動産の共有者が亡くなった場合、その持分がさらに相続されます。

- **相続登記は3年以内が義務**です（[実家の相続登記](https://endingnote.nanae.me/guides/jikka-souzoku-touki)）
- 共有持分も相続税の課税対象です。評価額は、全体の評価額に持分割合を掛けて計算します
- **この機会に共有を解消できないか**を検討してください。関係者が少ないうちが最後のチャンスです

[不動産の情報を書き出す](https://endingnote.nanae.me/note)

## まとめ

- **売却・建替え・取壊しには全員の同意**が必要
- 共有者は**次の代で倍に増える**
- **持分だけなら同意なく売れる**。買取業者に渡るリスクがある
- 解消する方法は5つ。**話し合い → 全員で売却 → 分割請求**の順で検討
- **所在等不明共有者の持分取得**という新しい手段ができた（相続なら10年経過が要件）
- 最善は**入口で共有を避ける**こと。遺言書と代償金の原資

## よくある質問

### 共有者の1人と連絡が取れません。

まず戸籍の附票で住所を追ってください。それでも所在が分からない場合、2023年施行の所在等不明共有者の持分取得・譲渡の制度が使える可能性があります（相続による共有では相続開始から10年経過が要件）。また、不在者財産管理人の選任を申し立てる方法もあります。いずれも裁判所の手続きなので、弁護士や司法書士にご相談ください。

### 共有持分を安く買い取ると、贈与になりますか？

時価より著しく低い価格で買い取ると、差額が贈与とみなされて贈与税がかかるおそれがあります。不動産鑑定や複数の査定を取り、価格の根拠を残しておいてください。親族間の取引では特に注意が必要です。

### 固定資産税を1人で払っています。他の共有者に請求できますか？

共有者は持分に応じて管理費用を負担する義務があるため、請求は可能です。ただし任意に応じてもらえない場合、最終的には訴訟になります。実務上は、共有解消の話し合いのなかで精算するケースが多いです。領収書と支払いの記録は必ず残してください。

### 共有物分割訴訟は、どのくらい時間と費用がかかりますか？

事案によりますが、1年前後かかることが珍しくありません。弁護士費用に加え、不動産鑑定が必要になれば鑑定費用もかかります。競売になれば市場価格より安く処分されるため、可能な限り話し合いでの解決を目指すほうが、全員にとって有利です。

## 一次情報の確認先

- [国税庁](https://www.nta.go.jp/)：相続税・贈与税・所得税の取扱い
- [国土交通省](https://www.mlit.go.jp/)：不動産取引・土地の価格・空き家対策
- [法務局](https://houmukyoku.moj.go.jp/)：相続登記・自筆証書遺言書保管制度

---

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務・法務に関する助言ではありません。
制度は改正されることがあります。実際のご判断にあたっては、国税庁・法務局などの最新情報をご確認いただくか、税理士等の専門家にご相談ください。

出典：ななえの手帖（https://endingnote.nanae.me/）
