# 自筆証書遺言の書き方｜無効にならないための要件と法務局の保管制度

> 自筆証書遺言は費用をかけずに自分で書けますが、方式を誤ると無効になります。全文自書・日付・氏名・押印の4要件、財産目録をパソコンで作る方法、訂正の作法、法務局の保管制度の使い方までを手順で解説します。

- URL: https://endingnote.nanae.me/guides/jihitsu-shousho-yuigon
- カテゴリ: 遺言書の書き方
- 公開: 2026-09-05
- 最終更新: 2026-09-05

## この記事の要点

- 自筆証書遺言は、全文自書・日付・氏名・押印の4つの要件を満たす必要があり、1つでも欠けると無効になります。
- 日付は「令和8年9月吉日」のように日を特定できない書き方だと無効です。
- 財産目録だけはパソコンで作った一覧や通帳のコピーでもよく、その場合は各ページに署名と押印が必要です。
- 訂正には厳格な作法があり、欄外に「本行中2字削除3字加入」などと付記して署名します。迷ったら書き直したほうが確実です。
- 法務局の保管制度を使うと検認が不要になり、紛失や改ざんも防げます。申請は本人が出向く必要があり、費用は1件あたり数千円程度です。

自筆証書遺言は、紙とペンと印鑑があれば今日にでも書ける遺言です。費用がかからず、誰にも知られずに作成でき、いつでも書き直せます。

一方で、**方式をひとつ誤ると全部が無効**になります。この記事では、無効にならないための要件と、実際の書き方の手順を整理します。

## 4つの要件｜これを外すと無効になる

| 要件 | 内容 | よくある失敗 |
| --- | --- | --- |
| ① 全文の自書 | 本文をすべて自分で手書きする | パソコンで作成した／代筆してもらった |
| ② 日付 | 作成した年月日を書く | 「令和8年9月吉日」と書いた |
| ③ 氏名 | 氏名を自書する | 通称やペンネームで書いた |
| ④ 押印 | 印を押す | 押印を忘れた |

押印は実印である必要はなく、認印でも有効とされています。ただし、後の争いを避けるため実印を使い、印鑑証明書を添えておくのが安全です。

### 「吉日」がなぜ駄目なのか

遺言が複数ある場合、**日付の新しいものが優先**します。そのため日付は特定できなければならず、「令和8年9月吉日」では日が確定しないため無効と判断されます。

「令和8年9月5日」と、年月日をきちんと書いてください。「私の70歳の誕生日」のように客観的に特定できる書き方も認められますが、素直に日付を書くのが確実です。

## 財産目録はパソコンで作れます

法改正により、**財産目録の部分だけは自書でなくてよい**ことになりました。財産が多い方の負担が、これで大きく減っています。

- パソコンで作成した一覧表を添付してよい
- 不動産の登記事項証明書のコピーを添付してよい
- 通帳の表紙と1ページ目のコピーを添付してよい
- **ただし、目録の各ページに署名と押印が必要**（両面に記載があるなら両面とも）

> **自書が必要なのは本文だけ**
>
> 「別紙目録1記載の不動産を長男○○に相続させる」という**本文は手書き**、その「別紙目録1」はパソコンや登記事項証明書のコピーでよい、という組み立てです。

## 書き方の手順

1. **財産を洗い出す** — 不動産、預貯金、有価証券、保険、負債
2. **相続人を確定する** — 戸籍で確認しておくと安心です
3. **誰に何を渡すか決める** — [遺留分](https://endingnote.nanae.me/guides/iryuubun)を意識して配分する
4. **下書きをする** — いきなり清書しない。訂正の方式が厳格なため、書き損じたら書き直したほうが早い
5. **清書する** — 本文は手書き、目録は添付可
6. **日付・氏名を書き、押印する**
7. **保管方法を決める** — 法務局の保管制度を使うか、自宅で保管するか

## 書き方で気をつけたい言い回し

### 「相続させる」と「遺贈する」

相続人に財産を渡すときは「**相続させる**」と書きます。相続人以外に渡すときは「**遺贈する**」です。

不動産を相続人に渡す場合、「相続させる」と書いてあればその人が単独で登記を申請できます。「遺贈する」と書くと手続きが変わるため、言葉の選び方で手間が違ってきます。

### 財産の特定は正確に

- **不動産** — 「自宅」ではなく、登記事項証明書のとおりに所在・地番・地目・地積を書く（住居表示とは違います）
- **預貯金** — 金融機関名、支店名、預金の種類、口座番号
- **有価証券** — 証券会社名、支店名、口座番号

特定が曖昧だと、金融機関や法務局が手続きに応じてくれないことがあります。せっかく書いた遺言が使えない、という事態は避けたいところです。

### 書き漏れに備える一文を入れておく

「本遺言に記載のない一切の財産は、妻○○に相続させる」

この一文があると、書き忘れた財産や、後から増えた財産についても遺産分割協議が不要になります。実務上、非常に効きます。

### 遺言執行者を指定する

「本遺言の遺言執行者として、長男○○を指定する」

指定しておくと、預金の解約や不動産の名義変更を、他の相続人の協力なしに進められます。詳しくは[遺言執行者とは](https://endingnote.nanae.me/guides/yuigon-shikkousha)をご覧ください。

## 訂正には厳格な作法があります

書き間違えたときの訂正方法も、法律で決まっています。

1. 訂正したい箇所を二重線で消す
2. その箇所に押印する
3. 正しい内容を書き加える
4. **欄外などに「本行中2字削除3字加入」と付記し、そこに署名する**

> **訂正するより、書き直したほうが早い**
>
> この方式を守らないと、訂正が無効になったり、遺言自体の有効性が争われたりします。書き損じたら、面倒でも最初から書き直すことをおすすめします。

## 法務局の保管制度を使う

自筆証書遺言の最大の弱点は、紛失・改ざん・そもそも見つけてもらえないことでした。それを解消するのが、法務局の**自筆証書遺言書保管制度**です。

| 項目 | 内容 |
| --- | --- |
| 申請先 | 遺言者の住所地・本籍地・所有する不動産の所在地を管轄する遺言書保管所 |
| 本人の出頭 | 必要（代理人による申請はできません） |
| 形式のチェック | 受付時に方式の外形的な確認を受けられる |
| 検認 | **不要になる** |
| 通知 | 死亡後、あらかじめ指定した人に通知してもらう仕組みがある |
| 手数料 | 保管の申請は1件あたり数千円程度（閲覧や証明書の交付は別途） |

手数料や様式は変更されることがあります。申請前に法務省・法務局の最新の案内をご確認ください。

なお、法務局がチェックするのは**形式（日付や署名があるか、様式に合っているか）だけ**です。内容が有効かどうか、遺留分を侵害していないかまでは見てくれません。そこは自己責任の領域です。

### 保管制度を使うときの様式

- A4サイズであること
- 余白（上下左右に定められた幅）を空けること
- 片面のみに記載すること
- ページ番号を書くこと
- ホチキス等でとじないこと

通常の自筆証書遺言にはない決まりなので、保管制度を使うつもりなら、書く前に様式を確認してください。

## 自宅で保管する場合

保管制度を使わない場合は、次の2点に気をつけてください。

1. **家庭裁判所の検認が必要** — 相続人が遺言書を発見したら、開封する前に検認を申し立てます。封を勝手に開けると過料の対象になります
2. **存在と保管場所を伝えておく** — 見つけてもらえなければ、書いていないのと同じです。内容を明かす必要はありません

保管場所は[エンディングノート](https://endingnote.nanae.me/note)に「遺言書あり・○○に保管」と書いておくのが確実です。ノートは家族が最初に開く場所になります。

[財産を書き出してみる](https://endingnote.nanae.me/note)

## 自筆証書と公正証書、どちらを選ぶか

自筆証書＋保管制度は、費用が低く、思い立った日に書けるのが強みです。一方で、内容の有効性は保証されません。

**財産が多い、不動産がある、揉める可能性がある、相続人以外に渡したい**。こうした事情があるなら、[公正証書遺言](https://endingnote.nanae.me/guides/kousei-shousho-yuigon)のほうが安全です。まず自筆で書いてみて、後から公正証書に作り直す、という順番でもまったく問題ありません。

## よくある質問

### 縦書きと横書き、どちらで書くべきですか？

どちらでも有効です。用紙の種類にも決まりはありません。ただし、法務局の保管制度を利用する場合はA4サイズで余白を空けるなどの様式があるため、事前に確認してください。

### ボールペンでなく鉛筆で書いてもいいですか？

法律上は無効になりませんが、絶対に避けてください。消して書き換えられるおそれがあり、改ざんを疑われる原因になります。消えないボールペンや万年筆を使ってください。

### 遺言書は封をしなければいけませんか？

封をする義務はありません。ただし自宅保管の場合、封をして「開封せず家庭裁判所へ」と書いておくと改ざんを防げます。なお法務局の保管制度を利用する場合は、封をせずそのまま提出します。

### 書き直したい場合はどうすればいいですか？

新しい遺言書を作成してください。内容が抵触する部分については、日付の新しいものが優先します。混乱を避けるため、古い遺言書は破棄しておくことをおすすめします。法務局に預けている場合は、撤回の手続きをして返してもらえます。

## 一次情報の確認先

- [法務局](https://houmukyoku.moj.go.jp/)：相続登記・自筆証書遺言書保管制度
- [法務省](https://www.moj.go.jp/)：相続・遺言・登記の制度
- [e-Gov 法令検索](https://laws.e-gov.go.jp/)：民法・相続税法などの条文

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本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務・法務に関する助言ではありません。
制度は改正されることがあります。実際のご判断にあたっては、国税庁・法務局などの最新情報をご確認いただくか、税理士等の専門家にご相談ください。

出典：ななえの手帖（https://endingnote.nanae.me/）
